いやいやいや。

別に悪いことしたわけじゃないし。


うん。

これは正直に話せばいいじゃん。


でもさでもさ、



なんで嘘ついたって言われたら


それそのとおりなんですよね。









。」

「・・・・・・・・・・。」

。」

「・・・・・・・・・・。」

「栄口。」

「ぅぉぉおおおおおあああああーーーーー!!!!」



「やっぱりか。」

「ななななぁにがぁー!!?」

「お前って昔からどうでもいい嘘はつけんのに肝心な嘘はつけないのな。」

「う・・・あ・・・お・・・・ご・・・」

「謝る前に聞きたいんだけど。」



隆也の鋭い目と厳しい声。
真剣なんだとわかった。

部屋の空気が一気にぴりぴりする。



「二人で会ったのか?」

「・・・・・・・・・・・・はい・・・。」

「ふーん・・・・・・・で?」

「お、お話・・・しました・・・・・。」

「何を?」

「い、いろいろ?」





なんであたし怒られてんの?
っていうかあたしなんか悪いことした?
別に栄口君とはただの友達だしなんも悪いことしてないし。
意味わかんないし。
だいたいあたしの方が隆也に怒りたいというかなんというかなんだけど。
アノ子はまだ

多分隆也を好きなのに。

振り向かせる気なんだと思った。
いきなり今までどおり友達ねなんて人はなかなかいない。
うわべだけ出来ても絶対まだ気持ちは切り替えられないよ。
誰だって本気で好きならそうだもん。
隆也が仲良くする子なんだから
悪い子なわけない。


だからこそ怖い。

っていうか!!!!!
だからあたし悪くなくない!?



「・・・たとえば。」

だんだんと隆也の声が苛立ってきている。

あたしもだんだんイライラしてきた。

「普通の事。隆也の事とか・・・・隆也が今日一緒に歩いてた女の子の事とか?」


「・・・・・・・・・は?」



拍子抜けしたような隆也の声。
あの憎たらしいタレ目は丸くなっている。







余計にムカついた。




「隆也今日女の子と歩いてたよね。」

「あーあいつ?別にクラスメイトだけど?しかもムラスポ行く途中に会っただけだし。」

「そこじゃないよ。」

「何が?」

「アノ子は隆也の事、まだ好きだよ。」

「はぁ?何?妬いてんの?つーか今その話じゃねーだろ。」

「・・・・・別にやいてるわけじゃないし。」




つーかそーゆー問題じゃねーだろ。
ムカつく。
付き合うって何?
こんなムカつくコトなの?
っていうかさ、隆也ってこんなルーズな男だったっけ?
・・・・こんな男だったかも。
自分が気に入らないことは怒ったりしてくるくせに自分は何してもいいわけ?
なんなのコイツ。
ホント腹立ってきた。



あたしの腹は収まりがつかないくらいに煮え繰り返っていた。
こうなるともう止まれない。




「・・・・・・・隆也のやってることはさ、棚に上げるって言うんじゃないの?自分はいいわけ?なんなの?何様?」

「え、お、おいちょ・・・」

「栄口君はあたしの話真剣に聞いてくれる友達だし、隆也だって彼がホントにいい人ってわかってるじゃん。そんなんチームメイトのお前が一番わかってんだろ!?」

「・・・・・・・・・・・・。」

「帰る。」

「は?」

「帰る!!!馬鹿!!馬鹿隆也!!!」


あたしは隆也の手をふりきって部屋を飛び出した。








「おい!!ちょ、待て!!」




「嫌い!!こんなことなら栄口君を好きになればよかった!!!」









「・・・・・・・・・・・・・」







その時あたしは





飛び出した家が






自分の家だということを






すっかり忘れていた。

















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久しぶりの更新。
ちょびちょび書いていたんですけどやっと区切りがついたって所ですかね。
っていうかなんだこれ?どーなんだ。私の頭ん中終わってるな。
連載なんて向いてない・・・・(今更)


ここまでよんでくださって本当にありがとうございました!!