「隆也ってホント小さいね!」

「うるせーな。あと2年もすればより大きくなるからいいんだよ。」

「えー!隆也があたしより?無理だよ!そんなの変だもん!!」

「変じゃねーよ!男はみんな女よりでかくなんだよ。」




昔の事。




隆也のすました横顔、同じ位置にある肩は並んで歩くとたまにぶつかった。
あの小さな手は今まであたしが握ってひいて歩いていたのに。


さかのぼればさかのぼるほど、時間はずいぶん流れたんだと感じた。


今、あたしの目の前にいる隆也はまるで別人。

(目つきが悪いのはあんまりかわらないけど)どこかりりしく見える横顔、あたしの目線の位置にあるがっしりとした肩、手だってゴツゴツしててあたしの手を包み込む。
そーいえば声も低くなって大人っぽくなった。





今までは意識してなかったから気づかなかったけど・・・・



隆也の体は大人になってる。



「・・・・・。」

「なんだよ。」

「え・・・・」



昔の事を思い出してた、と素直には言えず口ごもっていると


隆也の肩に目がいった。



「あ。」



気がつかなかった。


隆也は当たり前のようにあたしの辞書がどっさり入っている鞄を持ってくれていた。


「カバン・・・・。」

「あ?ああ。勉強しねぇーくせにずいぶん重いのな。」

「夢と希望がつまってるからね。」

「・・・あっそ。」

「うっわ!そんな冷めた目でみないでよぉー!ツッコんでよ!」

「いちいちうるせーなぁ・・・、っと。ちょっとそこで待ってろ。監督に事情説明してくるから。」

隆也の肩から落とされたあたしの鞄はドスッと重みのある音をたてた。




自然と離れた手がなぜか名残惜しい。

変なの。

思い出から現実に引き戻された感じがしたからかな。


あたしは自分の手を見た後、隆也をみた。




隆也は長髪の爆乳のお姉さんのもとへと走ってく。

そーいえば女の人が監督だって言ってた気がするけど、まさかあんなに巨乳だなんて・・・・。










「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」



あ、あれ・・・・?


すごい視線を・・・感じる・・・・。



野球部員の視線が痛い。


たぶんこいつ誰?みたいな感じなんだろうな・・・・・。

まぁ確かにあたし誰?みたいな所あるよね。むしろあたしが一番知りたいみたいなところはあるよね。




みんなあたしを凝視した後、一気に隆也のもとへと集まっていった。


多分あたしが何者なのか気になるんだろうな・・・・。


向こう側から「うるせぇーな!ただの幼馴染だっつってんだろ!」と隆也の怒鳴り声が聞こえる。








「フフフ・・・・」

「あ、あのぉ・・・・」

「え?あ!さっきの・・・」


後ろからふいに声をかけてきたのはさっきの猫みたいな子。

やべ、あたしの一人笑いを聞かれてしまった・・・!

つーか、えっと何君だっけ・・・さっき隆也が名前言ってたな・・・・なんだっけな・・・。


「あ・・・えーっとあ!三浦君!」

「ち、ちが・・・・」

「そいつは三橋だよ」

「あ、そうそう!三橋く・・・ん・・・?」


そんなんだった!っと思いながらも聞きなれない声の方に体を向けるとそこには茶髪の男の子がニコリと笑ってたっていた。


「さ、栄口、君!」

三橋君はぴっと背筋を伸ばして彼のそばに駆け寄る。

感じのいい優しそうな子。



「・・・・誰です、か、ね?」


「あ、俺栄口勇人って言います!」

「栄口君かぁーあたしは。」


タメだから敬語は使わないで、というと栄口君は優しい笑顔で「了解」といってくれた。



「・・・、さ、ん・・・」


三橋君も小さな声であたしの名前を呼んでウヘと笑ってくれた。






「・・・・。」

「・・・?」


隆也の状態を確認してから栄口君は小さな声で申し訳なさそうに切り出す。

「あのさぁーさんはさ、その・・・」

「うん?」






「えっと・・・阿部の彼女なの?」

「・・・・そう見える?」

「いやーさっき手つないでたから・・・」

「あ、そっか。でもただの幼馴染なのね。うん。」




「あ、やっぱり・・・それって・・・あー・・・うーん・・・」

「・・・え?」


やっぱり・・・・?なにがやっぱり??


「やっぱりって何?」

「あ、だよね。気になるよね・・・いや・・・これ言っていいのかな・・・・」



ぽりぽり頬をかいて困った様子の栄口君。


「何々?言っていいよ!!気になる気になる!!」



あたしは栄口君のそばによって耳を貸す。(一方的に)



すると、栄口君は周りをきょろきょろと見回してから帽子で口元を隠しながら小さい声であたしに耳打ちする。


「                                         」


自分の瞳孔が開いたのがよくわかった。


「・・・・・・・・・うそ。」

「たぶんホント。」

あたしは栄口君の顔をまじまじとみる。



だって・・・・いやー・・・・隆也に限って・・・・



なにも言い出せずにいると遠くから走ってくる音がした。


「あーーーー!!栄口!三橋!ずるいぞ!!俺も阿部の彼女と話したい!!!」

「へ?」

そういって三橋君と栄口君に飛びついてきた小柄でそばかすの男の子。

「う、ひゃぁ!!!」

「田島!」

「なーなー!何話してたんだよー!!俺にも教えて!おもしろそー!!」


うっしっしと無邪気に笑う田島君。

ああ、また彼も勘違いを・・・・・・・・


「あ、あのね、あたしと隆也は」

「幼馴染だ。」

「「「わっ!!!」」」

「・・・・隆也・・・。」


どっから現れたんですか・・・・阿部さん・・・・。こわいよ・・・・。




「お前らいいからさっさと練習もどれ!あと、!お前はそこのベンチでまっとけよ。」

イライラした様子の隆也。

いつもより口調が荒くてみんなもすぐにその場から散った。(三橋君は一番早かったな・・・・)



「・・・・・わっ!!!」

急に隆也に頭を掴まれた。

「おとなしくしとけよ。」

あたしの頭をぐしゃぐしゃかき回す。

「わ、わかってるって!!」

「ならいいんだけど・・・・じゃー俺も練習戻るから。」




隆也があたしに背を向けたとき




「ねぇ隆也!」

あたしは思わず呼び止めた。




「あー?」


隆也は不機嫌そうに返事をする。













「・・・・・あー・・・いや・・・頑張ってね。」








隆也は振り返らないで手を振った。



あたしも手を振った。









隆也の背中を見送りながら、さっきの栄口君の言葉を思い出す。















「この間さ、阿部告られたらしいんだけどさ、ふったんだって。んで、しつこく理由をきいたらさー、


なんでも小さい頃からずっと好きな子がいるからって。それってさんの事じゃないの?」














隆也が・・・・?


あたしを好き・・・・・・・?




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わけわかりません。誰か助けてください。ヘルスミー!!!ノープランで連載を始めるとこうなるんですね・・・・!
あああああ・・・・身内よ・・・だれも見ないでくれ・・・!皆様本当にすみません。私が力不足なばかりに・・・・続かないかもしれません・・・・
とりあえず次ぎの展開はちゃんと!ちゃんと夢小説っぽく・・・していきたいと思ってますんで・・・・どうか見守ってやってください・・・・
今回はつなぎ的な・・・そーゆー感じで・・・!ホントすいません!!!


ここまでよんでくださって、本当にありがとうございました!!!