いつ、
どこででもいいから、

ほんの少しでもいいから、

一ミリでもいいから、

一ミクロでもいいから













隆也の頭の中に

あたしがいてくれたら嬉しいと、






























「阿部君相変わらずかっこいいなぁ・・・・・」

「・・・・・・」

「あのツンツン頭わしゃわしゃしたいなぁ・・・・・・」

「・・・・・・」

「ふてぶてしい顔・・・・すごいたれ目がエロそうだよねー・・・」

「・・・・・・・・・・・・・おい」












「実物が真横にいるんですけどぉー?」











眉間にしわを寄せて頬杖をついたダーリンがひきつった笑顔で言った。






「だって実物の方は冷たいんだもん、すぐ怒るしー」

「冷たくねーし、つーかお前それいつどこで撮ったんだよ。」

机の上に広げてある写真を眺めながらチッと舌打ちする。

「それは秘密だよ、隠し撮りだから」

「いっぽ間違えば犯罪ですけど」

「愛してるからいいんだよ」

「そーゆー問題じゃねーだろ!!」






隆也は短い溜息をついて、テレビのチャンネルを回した。
借りてきたDVDはもうとっくに見終わっていて二人ですることもなくボーっとしていたときに、
あまりに会話がなかったからあたしが暇つぶしにと阿部隆也コレクションを広げたところだった。


クーラーのきいた涼しい隆也の部屋はまたすぐ静かになって、テレビの音と外の蝉の声だけ。



























「隆也はさー」

「ん?」

「さみしくなったりしない?」














あたしと隆也は別々の高校に通っている。
家もそんなに近くない。
中学時代に1個上のお兄ちゃんの野球の試合について行ったのがきっかけで知り合って、
仲良くなって、そして付き合うことになって



最近は隆也も部活が忙しいみたいであんまりゆっくり会えていなかった。

試合は見に行ってもそんなに話はできないし、こうやって会うのも何日ぶりだかわからない。





そんな関係だから



不安になる。




さみしくなる。





「写真とかなんかないとさー気になったりしない?あたしのこと!!写真いらない??」






「いらねぇ・・・・・」





「・・・・・でーすーよーねー」




さっぱりした答えに肩を落とした。


さみしいなんて言うとは思ってなかったけど。
結構ダメージくるなぁ



さみしくて、
会いたいとか思ってたのは






あたしだけだったのか















「・・・・・・・・・・・・・隆也?」














うつむいていると、背中からふわりと隆也の腕が前にまわってきた。
筋張った腕がぎゅっと後ろに引き寄せてきて、それに逆らうことなくあたしの体はそのまま隆也の腕の中におさまる。







「会いたくなるから」



「は?」



「写真見るとに会いたくなって、気になってしょうがなくなるから」




「いらない」とつぶやくように言った。














首元にうずくまるように隆也の頭がきて
かたい髪の毛がくすぐったいけど、それ以上に心がくすぐったくて






隆也には見えないように笑った。












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最近なんにも思いつきません。
でも隆也好き!!!
愛が止まらない!!!


ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!!!