「・・・・・・・・・・・・・。」



俺が部屋のベットにもたれて静かに雑誌を読んでいた時だった。


ザアザアとバケツをひっくり返したみたいに降る雨の音以外は静かな家から


ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!!!!!!!!!!!!


と、完全にその場には不自然な音が聞こえてくる。
それは雨の音でも
外を通る車の音でも
はたまたヘリコプターがたまたま俺の家の上空を低空飛行する音でもない。
皆目見当はついてるけど。










「じゅんたぁあああーーーーーーーーーー!!!!!」



バンッと俺の部屋のドアをけり開ける音と(蹴るなよ、人ん家)、同時に聞こえたのは幼馴染の叫び声。



・・・・せめてノックぐらいしろよ・・・・」


俺は雑誌を見たままため息交じりに言った。
いつものことだけど、
これがいつものことであっていいとも思えない。
俺の注意はとりあえず無視のは地団駄を踏む。



「大変大変大変!!!」

「何が。」








「雨!!!!超降ってる!!!」








こいつ・・・ぶっ飛ばしたい・・・・・・・・・・。


さんざん天気予報でも言ってたし、普通の人は傘を持って出かけているぐらいの降水確率だった。
っていうか今更?
もう夕方じゃん。
お昼頃から降り出してたし。
さすがにあきれる。

俺はゆっくりページをめくりながらも「お前なー」とに視線を向けた。






「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」




絶句。






そこには床に水たまりを作るくらいにずぶぬれになっているが眉間にしわを寄せて立っていて



「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・じゅ、準太?」





俺も言葉に詰まる。



普段は色気のイの字もない幼馴染。

だけど今は髪から滴る水滴に
ぴったりとくっついてボディーラインと下着を強調するTシャツ
雨によって体温を奪われているのか、いつもよりも白い肌に唇が余計に赤く見えて
そこに「好き」という特別な感情も加われば、もう俺の雄はビクンと素直な反応をみせるしかない。






「ばっ!!お前なんて格好して・・・・・・・!」


我に帰った俺は思わず駆け寄って手を引く。
なるべくを見ないようにして。

洗面所につくと、黙っての頭にバスタオルを投げた。
は小さな声で「うぉ!さんきゅ。」と言ってガシガシ頭をふく。








「いやー、古本屋で漫画読んでたらさー降ってきてて・・・あんな長いするつもりじゃなかったんだよねぇーあっはっはっはっは!!!」

「いや、笑ってんじゃねーよ!!っていうか何で俺ん家!?」

「・・・それが・・・・家のドアがうんともスンとも言わなくて・・・ピンポン押しても誰も出ないし!」

「鍵は?」

「いや、これが不思議と鍵をさしても、ささりきらなくてさ・・・まさかとは思って準太の家のドアに差し込んだらさ、ガチャって・・・・・」

「・・・・・・・・・・・ハァ・・・・・・・。」



よくあることだった。

の家と俺の家は向かい合わせで家族ぐるみで仲がいい。
だから何かあった時のために、
俺の家にはの家の鍵が、
の家には俺の家の鍵がある。
こいつときたらしょっちゅう自分の家の鍵と俺の家の鍵を間違えて、よく「家に入れないよー!」なんて言って俺の家に来る始末で・・・・・・。

別に普段ならいい。
親がいる。


でも今日はだめだ。







「おばさんは?」

「・・・・・・・・・・・仕事・・・・・。」





二人っきり。





「へー。」

「はぁーーーーーー・・・・・・・・・っていうか今すぐお前ん家の鍵渡すから帰れ。」



右手で顔を覆いながら長い溜息が出る。
そんな俺の後ろから不満たらたらな声。


「ぇえ!?ちょ、ひどい!!!やだよ!!」

「そんな格好じゃ風邪ひくだろ?帰れ。」

「風呂貸してー!ついでに服も!!」

「はぁー?」

「だって今家帰っても誰もいないしさびしいじゃん!」

「さびしいじゃんってお前・・・・」



俺の気持も考えろ。
こんなの姿を見て
ぶっちゃけ普段通りでいられる自信がない。
もうギリギリだった。
まぁこれって健全な証拠だろ。

そういって自分を納得させてもなんの解決にもならない。




「準太はそうやってあたしを追い出すわけですか、震える弱々しい子羊を解き放つわけですか。」

「・・・・意味わかんねぇーし・・・・・・・・。」




俺の気もしらないでぬけぬけと・・・・・・・・・


「ひどいー!!」


どっちが・・・・・・・・



「たまには一緒にいてくれてもいいじゃんかー」


いや、一緒にいたいけど・・・・・・


「あれか、彼女できたの?」


できねーよ。

俺が何も言わないでいると気持ち悪い沈黙が流れた。
気になってちらりとに目をやると
驚いた、泣きそうな、そんな複雑な顔をしていて

?」

声をかけてやれば、彼女は我に返ったようにいつもの顔に戻る。



「・・・・・・・・・そっか、そか。彼女か、それか、そういうことか、もうあたしは用済みってわけね!ひどい!薄情者!!!」



「あーーーーーーもぉーーーーーいいから今日はもう帰れって!!!ほら!!」




無理やりの手を引いた時だった。




「ぉおお!!?」

「はぁあ!?」




びしょびしょだった足で滑ったのか、
寒さで足がもつれたのか

が体制を崩す。



俺の手をつかんだまま。




もちろん自然の原理には逆らえなくて
俺たちはその場に重なるように倒れこんだ。
俺が上で、に覆いかぶさるようにして。





「・・・ったぁ・・・・・」

「・・・・・・っつ・・・・・」




ゆっくりと体を起こせば視線がバチッとぶつかって俺はあわててから離れた。
でも、はぴくりとも動かず、真面目な顔で俺を見たまま。
その表情からはの心は読み取れない。
雨の日のなんともけだるい湿度の感じが俺の脳を鈍らせる。



・・・・・・?」

「・・・・・・・・・・・・・。」

「おい、・・・・・・。」



さすがにおかしいと思って少しだけ近寄れば、
バッとうつむく。
その頬からは確かに涙が伝っていた。


「ちょ、お前泣くほど痛かったのか?どっか打った?」

「ちが・・・」

「どした?ごめん俺なんかした・・・・?」

「ちが、う・・ぇふぇぁあああーーーん!!!」

「ちょっ!!!!何泣いて・・・・・・・・・・」


突然わんわんと泣き出すに俺は戸惑いを隠せない。
衝動的にぎゅっと自分の胸に引き寄せて、抱きしめながら頭をなでていた。
それでもは泣きやまなくて、
なんかもう俺が泣きそうなんですけどって時に、
ようやく泣き声以外のかすれた声が息交じりにかすかに聞こえてくる。



「じゅ、んた・・・・彼女・・・」

「は?彼女?」

「できた、から・・・あたしにつめた、いんだ・・・・・」

「馬鹿。ちげぇーよ。彼女なんていねぇーよ。」

「う、そだぁ・・・・いつまでも、幼馴染、な、んて言って、家に、あが、ったりす、る、あたしがうっとお、しいって、おも、てるんでしょ?」

「思ってないよ。」

「うぞぉ・・・・!!」

「思ってないって。おれは、が好きだから彼女もいないしうっとおしいなんて思ってない。」



「・・・・・・・・・・・好、き・・・・・・・?」


勢いと流れから出た俺の本音。

好きという言葉にぴくりと反応する

ゆっくりと体を離せば、まだ涙を眼に浮かべて鼻をすすり、頬を真っ赤に紅潮させたが俺を見上げていて
その顔を見たら


もう、俺の理性なんてものは





一ミリも残らず吹き飛んだ。











「お前が悪い。」


「は?」





首を軽く傾げたの唇に吸いつくようにキスをして、
驚いたのか少し開いたその間に舌をねじ込んだ。


「ふ、ぁあ・・・ん・・・・ひゃ・・・・」



絡みつかせるようにして舌を動かせば、の口からもれる甘い声に俺は歯止めが利かなくなっていく。
はじめは抵抗してじたばたと体をよじらせていたをさっきよりも強い力で抱き寄せながら力尽きるまで唇をむさぼってやれば
腕は自然にだらりと力なく下にさがっていた。

狭い洗面所にそっとと押し倒してやる。
唇を離せば名残惜しそうに二人をつなぐ銀色の糸。
の頬がさっきよりも赤くなった。





「準太、ちょ、おかしいよ、どした・・・の・・・・」


肩で息をしながら俺を睨む反抗的なの目。
そんな姿ですら俺を欲情させていることすら気づいてない。



「おかしくねーよ。」

「だって、こんなの・・・・・・」

















「俺だって男なんだからさ、好きな女にそんなエロい格好で求められたら何にもしないでいられるわけないじゃん。」





スッと顔をの耳元までやってそう囁けば、さっきにまして顔を赤くさせて口をパクパクさせる。




「も、もとめてなんてない!!」

「一緒にいたいって言った。」


もうこうなった以上は止められない。
俺はの首に顔を埋めながらそっと背中に腕をまわして下着のホックをはずす。
プチっと小さな音にですらの体は過剰に反応した。
そんな姿がかわいくて、俺はもう一度彼女に口づける。
そっと胸の先を指で愛撫してやれば、自然と甘い声が漏れて
それを楽しむように俺は愛撫を続けた。



押し寄せてくる罪悪感と淫らな姿のを見ての興奮と、欲情する気持ちにのみこまれながら
俺はのスカートの裾に手をしのばせる。
すると彼女の体が弓なりに反り返って、足をぎゅっと閉じてそれを拒んだ。
胸の突起を口に含み激しく舌で転がしながら、すっーっとモモをなでてゆけば身震いをしてもどかしそうにする。





「足、開けて」

「・・・・や・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・ほんとにやだ?」




が「ぇ?」と小さく聞き返した瞬間俺は体を足の間に割り込ませてそっと下着越しにソコをなでてやればもうしっとりと潤っていた。




「やだっ!!やだぁ!!準太っ!!!」

「やだって言ってる割に体はそんな嫌がってないみたいだけど」


下着をはぎとり、嫌がるの両手を押えて指を侵入させるとぎゅうぎゅうと締め付ける。
ゆっくりと中で折り曲げたり、出し入れしてやれば聞いたこともない甲高い声。
出来上がった俺の雄を刺激するようには鳴く。
指を一本から二本、二本から三本と増やしてやればそれに伴って声を上げるの姿に、俺ももう余裕はなくて。



「・・・・・・・・・っ」


「ひぁ・・・あ・・・じゅ、・・・・・・ぁあ!!」



ハーフパンツとトランクスを下げて、そっと自身をあてがった。


まだ男を受け入れた事はないだろうその入口は、ひくついていて俺の思考回路をめちゃめちゃにする。








「ごめん。優しく、できねぇーかも・・・。」





「じゅ、ん!!!あぁあ!!・・・・い、た・・・・っ!あ、・・・・・・」





ごめん、





「いあ、あっ、あっ、やぁ!じゅ、あっ・・・・・・・」





ごめん、




「じゅんっ!あっ・・・やめっ・・・・あぁ・・・んっんっ」





ごめん、





好きだから



大切だから


大事に大事にしていたかった








それだけは本当で




俺は腰の動きをどんどん早めてをつく。
いつの間にか背中に回されていた腕はぎゅっと俺を抱きしめる。







「ぁあああああっ!!!!!!!」

「・・・・・・・・っ!!!」









信じて欲しい







心からそう思った




















でも、そんな都合のいい言葉は俺の口から出てくるわけもなく、
果てた俺たちは、じっとりと二人汗をかいて洗面所で抱き合う。



二人の荒い息だけが狭い空間にこだましているようで、それ以外の音はない。
さっきよりも長い沈黙が流れた。








「準太。」



「・・・・ん。」




俺の背中を抱きしめたまま、が先に沈黙を破る。




「おっきくなったんだね。」

「・・・・・・・・・・・・・は?」



素っ頓狂な俺の声にくすくすとが笑う。
その声はいつもので、俺はどうしていいのかわからない。




「前は弟みたいな、お兄ちゃんみたいな存在だった準太が・・・・いつからか男の子になっちゃうんだもん。」

「・・・・・・・・。」

「野球でなんかすごい輝いててさー、どんどんカッコ良くなっていって、あたしの知らない人みたいになっていって、さびしかった。」

「・・・・・・・・。」

「もう、あたしなんて要らなくて、うざいだけの存在だと思ってるって思ってて、辛かった。」

「・・・・・・・・・・。」

「だから、準太が好きって言ってくれて嬉しかったんだ。」

「・・・・・・・・・でも、俺は無理やり・・・・・」

「いやじゃ無かったよ。でも・・・・・・・・・」

「・・・・でも・・・・・・・・・?」

「あんな悲しそうな顔の準太と繋がっても心からは嬉しくないから・・・・・・・・・今度はちゃんとして?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」






ふわりと笑ってみせるからは、普段の馬鹿で間抜けな姿なんか想像できなくて、
一気に頬が熱くなる。









が好きだ。」




「あたしも準太が好きだ。」











そっと口づけてからギュッと抱きしめれば






今度はちゃんと本当のを感じられた気がした。







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アオイ様!!こんなになっちゃってすいまっせん!!
無駄に長いし!!ぐだぐだエッチ!!もうごめんなさい。
でこがブラジルに突き抜けるぐらいに土下座します。
しかも西浦中心サイトのくせしてまさかの準太裏。
帰れって話ですよね。
ほんとこんなんですいません。
もしもよかったらまたリクしてやってください・・・。

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!!!