午後の日差しが差し込みぽかぽかとあたたかい日曜日。
そんな陽気とは裏腹にあたしは血眼になって教科書に向かっていた。

「やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい・・・・・」

「・・・・・・。」

「まじやばいまじやばいマジで人類マジで人類マジで人類マジで人類マジで人類マジで人類マジで人類マジでマジでマジで人類・・・・・・・・」

「・・・・・・・。」

「イェスイェスイェスイェスイェスイェスイエェイオーザッツドーリーム・・・・!!!!」

「・・・。」

「・・・ぇえ?何・・・・?」


教科書から目を離し、前に座る勇人に視線を移すと、彼はにこりと笑った。



「うるさい。」



「・・・・・・・・・え、あたしなんか言ってた?」

「うん。超言ってた。そんで超五月蝿かった。」

「ぇえーー!!!マジーー!!参ったなあ・・・・じゃーもーやーめたぁああああーーー!!!」

「コラコラ。意味わかんなし!じゃーじゃないよ!」

「人の集中力なんて長くは続かないものなのだよ勇人君。だいたい明日テストなのに今日からこのあたしが勉強をはじめるなんて無謀すぎるよ!」

「でも一応やっとかないと後で困るのだよ?」

「うー・・・・赤点とらなきゃ大丈夫だよぉー・・・・」


「あーもーわかったぁ・・・・。」と呆れるようにいった。
そんな勇人をちらりと見る。
彼はもくもくとペンを走らせ流れるように問題を解いていた。






せっかく勇人と一緒にいられる休みなのに・・・・

なんでこんな疲れなきゃいけないのさあたし!!!

休日というのは本来疲れをとって心身ともにリラックスしたり休めたりするためのものでしょ!?
なんなの!?


しかも勇人も丸一日休みなんてすっごい久しぶりなのに。
二人でのんびりしたいのにぃ・・・・・。

テストめ・・・・
くそ、いったい誰が考えたんだ!こんなもの!
大体知識なんてもので人を測ろうっていう考え方もやだし、勉強するのもやだし、っていうか勉強するのがやだし。


ホントは休みは二人でさ、ゆっくりDVDでも見ようと思ってたのに・・・・・それを・・・・よくも・・・・





「・・・・・・・。」

「ぇえ!?何!?あたしは今、この怒りの矛先を何処にむけていいのかわからないでいるのだけれどもぉおーー!!?」

「え、何怒ってんの!?」

「はぁ!?この今の状態が憎くてしょうがないんだって!!!」

「ったくもー・・・・。」

「何!?」

「こっちおいで。」









優しい笑顔で手招きをされる。


それだけで


あたしのいかりなんてどっかに飛んでいってしまう。


ホントに単純な女だと思った。

ずるいよ。
あたしが、勇人のその笑顔に弱いって知ってるんでしょ?


悔しい、だけど嬉しい。



あたしはふくれっつらのまま勇人のそばにのろのろと移動する。






「何・・・・・」


「・・・・っと」



「わぁ!!ちょ・・・ゆう、と!!?」




勇人はあたしを少し引き寄せてからわきに腕を通してぐいっと力強く引き寄せて自分の足の間にあたしを挟む。
つまりあたしは後ろから勇人に抱きしめられている状態にあるわけで。



一気に頬が赤くなって体が熱くなるのがわかった。


どうしよう。
どうしよう。


勇人の顎があたしの肩にずしりと置かれる。


頬と頬が触れてちょっとくすぐったくて身をよじった。

それでも勇人は離してくれなくて、
左手がぎゅっとあたしのおなかあたりを掴む。

右手はまたさっきのようにシャープペンを握る。





カリカリとシャープペンが紙の上をすれる音しかしない。
しばらくの沈黙が続いた。
(というか話を切り出していいものなのだろうか・・・・・・)
あたしは恐る恐る口を開く。












「ゆ、ゆう・・・・と・・・・?」

「んー?」

「あ、あたし・・・・邪魔じゃない?」

「邪魔じゃないよ。」


クスクス笑う勇人。
くそう・・・・・完全に面白がってる。
この子こんなキャラだった?



でも・・・・・


こんな一面がみられるのは彼女の特権なのかもしれない。







そう思ったらこれも悪くないと思えてくる。












。」

「な、何??」


好きだよ。
なんていわれたりして、







「今からもダラダラしないで俺と一緒にこの問題とくんだからね。」






そんなあたしの甘い期待は見事に裏切られた。













やられた・・・・・!!!!!!




逃げられない。






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もうね、かけないならいいよ!って感じになってきましたね。
今テストシーズンなので調子のって栄口君書いてみたりしたんですけど・・・・・
もうホント葬り去られればいいって思うぐらいにひどいことに・・・・
すみません(十八番)でもこんな感じで栄口君が勉強教えてくれたら頑張れそうな予感のする私です(死んでしまえ)


ではでは!

ここまでよんでくださって本当にありがとうございました!!!