拒否はこれで



2回目。










正直自信なくなってきた。










いや、はなから自信なんてなかった














「・・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・・・」



「流川君が溜息なんてめずらしいねぇ。」






お前のせいだろ。








「・・・・え、何、ちょ、睨まないでよ・・・怖いなぁ・・・マジで何?」





だから、

お前がはっきりしないから・・・・・・・




「あ、わかった!」


「・・・・・・・・・。」


「これ、欲しいんでしょ?」




そう言っては自分の食べかけの焼きそばパンを見せる。


「しょうがないなぁ・・・」とぶつくさ言いながら、それを半分にちぎって下の方を俺に渡した。




違う。

そんなんじゃない。


俺が言いたいのは。




「・・・・・・・・・・・・・・・。」





でも一応パンは貰う。
手を伸ばしてパンをつかんでも、はなかなか手を離さない。


またか、と思った。





もう毎回おなじみになっているから何を言いたいかなんてわかってる。
けれど、わざと無言でその時をまった。






「・・・流川君。君なんか言うことあるだろーが。このままじゃ立派な大人になれませんよ。」



















「・・・・・・・サンキュ」









待ってましたと言わんばかりの顔。



俺の一言にたいして満足そうに


「よくできましたぁ」



と笑う。

この顔が見たくて、ついつい毎回同じことを繰り返してしまう俺。











ああ、チクショウ。


こいつは知らない。
わからない。

俺がこういう時、どれだけ我慢してるか。
今すぐにでもこの手の中に閉じ込めて・・・・・・・・






「・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・」




どんだけ盛ってんだ俺は。





自分で自分にあきれながら、もらったパンを口の中にほおり込んだ。







「ねーねー流川君ー」

「ん、」

「流川君っていつも何聞いてんの?」

「・・・・・洋楽。」

「へー」











すぐに会話がプツリと途切れた。


なんだか今日は、いつもと違う気がする。

があまりしゃべらない。

今までならばこの後「あたしはさ〜」なんていうこいつのくだらない話が始まって、終わる前にいつの間にか眠っているはずなのに。
今日はなんだか不自然な空気すぎて横になる気も起きなかった。

別に居心地が悪いわけじゃない。

何か違和感がある。



「・・・・・なんか、あったのか?」






俺の言葉に、はビクンと体を強張らせて俺を見た。
凄く驚いた様子で、息もしてないみたいだった。









「何!?流川君がそんなこと聞くなんて!!っていうか流川君からあたしに話しかけてくるなんて!!」






悪いかよ。





「ま、まさか!!!!!」






すすすすっと近寄ってきたかと思えば俺の頭をコンコンと軽くグーでたたく。




「いてぇ」


「中身が流川君じゃなくて他の誰かなんじゃないの?おーい!流川君居ますかーーー?」

「ここにいる。」

「出ておいでーーーそこで寝ちゃだめだーー!!体支配されるぞーーー!!!」



誰にだよ。



「え、その流川君の体を乗っ取ろうとしてる流川君じゃない誰かに?」

「・・・・・・・・!」

「いや、さすがにあんな顔されたら何訴えかけてるかぐらいはわかりますよ。」




はハンと鼻をならして笑った。
俺の驚いた顔を微妙な高さから見下す。








ああ、だからそれも




「やめろ。」

「え、あ、ごめん!!」

「ちげぇ、そっち行くな。」

「えぇ!?何、・・・・・・・・・いや、ちょ、・・・・・・・・」




俺が服の裾をつかむと、照れているような、困ったようなそんな表情をしてそのまま横に腰をおろした。
やっぱり違う。なんだか今日は抵抗してこない、ギャアギャア言わない。

いつもより近い距離で見る横顔はやっぱり年上には見えなかった。





「・・・・・。」

「うーん・・・・」

「なんかあったのか?」

「まぁ・・・・」

「嫌がらせか・・・?」

「違いますぅーっていうか最近じゃ桜木軍団と一緒にいるから絡まれなくなった。」

「・・・・・。」

「・・・・・いや、謝らない、絶対謝らない、別にあたし悪くない。」

「なんも言ってねぇ。」

「じゃあそんな目であたしを見ないでください。」



不愉快極まりない名前を聞いて俺はを睨む。


桜木




ガキでもなんでもいい。
ムカつく。
なんでそんな奴らと一緒にいる。
そんなにあいつらがいいのか?
そんなに楽しいか?




「そんなにあのヤローがいいかよ・・・・・・・・・」




俺はこんなに想ってるのに、




気持ちが口に出る。
いけすかない。











「じゃあ、なんで・・・・・そんなにあたしが、い、いいんでしょうかっ・・・・・?」








の苦しそうな声に少しだけびっくりした。

ちらりと視線だけをそっちにやれば、うつむき気味に眉をしかめた顔。





「しらねぇーよ」

「だいたい流川君って彼女居たことあったりすんの?」

「ねぇー」

「じゃあなんで、なんであたしって思うの?そんなんただ友達としてってことかもしんないじゃん?」

「友達に欲情しねーだろ」

「・・・す、するかもよ!?あ、あたしも一応女だし!?案外他の子責めたら、ああこっちの方がいいって思うかもよ!?」

「・・・・・・・・・・・・何が言いてぇ・・・・」




しどろもどろで、はっきりしないにいらだちを隠せない。





俺の一言にはぐっと目を見開いて、


さらに顔をゆがませる。










「なんで、なんで・・・・・なんであたしなんか、なのっ・・・・・・・・・・・・?」














初めての時とは違う。

悲しそうな顔。


俺がこんなに悩ませたのか

俺が苦しめたのか

そう思ったら俺まで苦しくなってくる。




「あとから、いらないって・・・・・されたら・・・・・・あたし、今、困る、かも・・・・しれないから・・・・・・・」




いらないなんて、なるわけねー。

女どころか、バスケ関係なしで人に執着をもったのは生れて初めてで、
自分でも正直とまどってるぐらいなのに。





「いらなくなんてなんねー」

「わ、わかんないじゃん・・・・」

「そんな俺が嫌か。」

「いや、あの、いや、じゃ・・・・・・・・」




しどろもどろになりながら、
俺から目をそらしたり、また見たり、
チラチラチラチラ目が落ち着かない。


それをじーーーっとみていると、







すくっとは立ち上がった。








「い、いや・・・・・・・じゃ・・・・・・・・・ないから困ってんだよこのヤロォオオオオオオオオーーーーー!!!!!!!!!」
















屋上どころか学校中に響き渡ったんじゃないかと思うぐらいにでかい声。



頬は真っ赤で、でもやっぱり苦しそうな表情で。







「とりあえず、あたし嫌なんだよ!自分傷つきたくないみたいな、かわいそがり子ちゃんなの!!」

「はぁ?」

「流川君はあたしと違ってマジスーパースターだし!顔もかっこいいし?もうホント超すごいじゃんか!」

「・・・・別に」

「別にじゃない!!」

「それに比べてあたしは普通の女子?つか普通以下の女子?つかイッパンピーポー?ほんとその辺の草でも食ってろこの野郎レベルなわけ!」

「一般人は草くわねぇだろ。」

「そこじゃねーんだよ!と、とにかくそんな流川君がこんなあたしを好きになるなんてありえないし・・・あっちゃいけないし!きっと、」




「おいっ・・・・」




「きっと今だけなんだよ!!!だから、もうこのお付き合いごっこ止めてさ、普通に友達みたいな、そういうのになろう?ね?」



「・・・・・・・・・・おい・・・・・・・・・」




「お互い好きな子ができたら相談なんかして、くだらない話しながら空見て昼寝して・・・・」



「おい、」




「あたし達にはそっちの方が似合ってると思うんだよ流川君!うん!!」




















口を開いて後半からはいっさい俺の眼を見なくなったの腕を、俺は思い切り自分の方へと引き寄せた。
自然と体は傾いて、その流れに逆らうことなくの顔が座ったままの俺の眼の高さにくる。



そして、その視線は俺の右頬へと移動していって


最終的に顔は見えなくなって



の体は俺の胸元にすっぽりと納まった。










「ちょちょちょちょーーーーーーーー!!!!!流川君!!やめて!今のあたしの話聞いてた!?」

「聞いてた」

「じゃあやめてはなしてやだやだや!!!つかだからこういうことは別の女子でレッツチャレンジ!!」

「無理。」

「それが無理―!!!だいたいホント他に女子なんて死ぬほどいんじゃんか!!流川君命の子とかもいるよ!!」

「知るか。他なんてねー」

「はぁ!?」







に他なんてねぇ。しかいねぇ。」





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!!」




後頭部まで熱い。
ギリギリ見える耳は真っ赤になっていた。



その耳に、わざと息を吹きかけるように
呪文を唱えるように


そっと囁く。











「俺を好きになればいい。もっと、もっと好きになればいい。」










大人しくなったをさっきよりもギュッと抱きしめると

「痛いよ・・・流川君・・・・」


と、こもった声が胸元から聞こえてきた。








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いや、意味分かんないし、しんで?この小説の作者まじ消えて。
あ、私だ。どおりでカスな内容だと思った!!てへ☆
ホント毎回毎回おんなじですんません。
色々考えてたはずなのに、なんやかんや最後はこうなってしまいます。
次こそはぁあああ!!!!!!!


ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!!